第65回日本臨床検査医学会学術集会長を仰せつかりました慶應義塾大学の村田満でございます。本学会学術集会の東京での開催は2010年以来、8年ぶりとなります。テーマは「新しい医療を支える検査の力」としました。昨今急速に拡大する医学の知見に基づく新規治療や、医療体系の変化に鋭敏に対応し、これらを根底から支える学問領域としての臨床検査医学の意義を改めて見直す機会にしたいと考えました。
今回新しい試みとして学会内に学術集会企画委員会が設置され、中期的ビジョンに基づく学術集会プログラムが企画されることになりました。これにより年度を跨ぐ連続的なプログラムの設置が可能となります。これに伴い、本学術集会ではプログラム委員会を設置せず、一般演題の査読は関東甲信越支部の評議員の先生方にご担当頂きました。
特別講演はAMED末松誠理事長にお願いしました。データシェアリングを含めて現在AMEDが目指す我が国の研究の方向性を伺えるものと考えます。また招請講演は当学会の顧問弁護士でもある古川俊治先生に、日本の医療体系の中での今後の臨床検査についてご講演頂きます。教育講演においては、今日の医学、医療のトレンドを捉えられるよう、第一線でご活躍の専門家にお願いしました。また今回、特別企画を2つ設定しました。一つはシリーズ企画として臨床系専門学会からリーダーを招き、臨床検査についてご議論いただくもので、シリーズ第一弾である今年は血液学です。このシリーズは分野を変えて少なくとも3年間継続される予定です。もう一つは現在海外で活躍する日本の中堅臨床検査医にご登壇いただき、ご自身の体験談を含めそれぞれの施設での検査の実情をお話し頂きます。シンポジウムは臨床検査に関連する各学会や団体との共催を重視しました。多くの学会や関連団体にご協力頂けますことを感謝致します。そして学術集会として最も大切な一般演題では、セッション間に若干余裕をもたせ十分な意見交換ができるように致しました。
東京の地の利を生かし多くの皆様にご参加、ご満足頂けるよう工夫して望みます。学会場で学ぶ事に加え是非新宿の街をご満喫ください!皆様のご協力に感謝申し上げるとともに参加を心よりお待ち申し上げます。